日本酒の基本のキ(3/3) 〜日本酒度・酸度〜

 日本酒度とは、日本酒の甘口/辛口がわかる数値で、0を中心に、数値がプラスに大きくなるほど辛口、小さくなるほど甘口となります。

 酸度とは、名の通り日本酒の酸味の強さを表す数値で、1.2~1.5を中心に、数値が大きくなるほど酸味のある日本酒、小さくなるほど酸味を感じられず淡麗な日本酒となります。

日本酒度は甘口/辛口がわかる数値

 日本酒度とは、日本酒の甘口/辛口がわかる数値で、0を中心に、数値がプラスに大きくなるほど辛口、小さくなるほど甘口となります。ここでいう辛口とは、本当にカラいわけではなく、あくまで甘口の対義語として使われているだけ、つまり甘くないだけです。

 目安は以下の通りです。あくまで目安のため、他のサイトや書籍で掲載されているものと少し差があるかもしれません。甘口/辛口に関しては、公的に明確な基準が定められているわけではありません。

 ここで注意すべきポイントは、この日本酒度は糖度ではなく、日本酒の比重を表す数値だということです。

 糖分を多く含んだ日本酒は、そのぶん比重が大きくなります。比重が大きい≒糖分が多いという理屈で、比重の数値である日本酒度を知ることが、日本酒の甘辛を知るうえで参考になる、ということです。 そのため、例えば日本酒度が+4の日本酒2つを飲み比べた場合、必ずしも同じくらいの甘味を感じるとは限りません。

 ただ、さすがに+10なのにめっちゃ甘い!とか、-10なのにまったく甘くない!ということはありえないため、日本酒の甘辛を知りたいときは日本酒度を参考にしてください。

酸度は日本酒の酸味がわかる数値

 酸度とは、文字通り日本酒の酸味が分かる数値です。数値が大きくなるほど酸味のある日本酒、小さくなるほど酸味を感じられず淡麗な日本酒となります。一般的な日本酒は1.2~1.8程度です。

 酸度・酸味といっても、由来となる酸の種類によって、味わい・香りに違いが出てきます。

 日本酒には多くの酸が含まれていますが、香りや味わいにおける”酸っぱさ”に関わる主な酸は、乳酸とリンゴ酸の2つです。この2種類の酸は、風味も発生要因も少し異なります。

 ここで、初となる用語、”生酛造り”と”白麹”が出てきましたが、これらは改めて別章にて詳しく説明します。ここでは、日本酒のパッケージに”生酛”と表記されている日本酒は乳酸由来の酸味があり、パッケージに”白ワインのような~”みたいな表記や”白麹”という表記されている日本酒はリンゴ酸由来の酸味があるということだけ覚えておきましょう。

表記がないときはネットで調べるとわかるかも

 精米歩合・特定名称酒の種類は、店頭のほとんどの日本酒に表記されていますが、日本酒度や酸度は、お店や日本酒によっては表記されていません。というより、表記していないお店のほうが多いと思います。

 その場合、ネットでお酒の名前・銘柄を調べると、日本酒度や酸度がわかることがあるので、表記されていない場合は調べてみましょう。

アミノ酸度が表記されていることもある

 日本酒度・酸度のほかに、店頭やネット購入にて、日本酒の「アミノ酸度」が併記されていることがあります。

 日本酒に含まれるアミノ酸度は、日本酒のコク・苦味・旨味を構成する主な要素の1つであり、平均的な日本酒のアミノ酸は1.0~2.0で、数値が小さいほどアミノ酸が少なくすっきりとした風味となり、数値が大きいほど濃淳な風味となります。

 ただし、アミノ酸度は日本酒のパッケージや取り扱っているお店で表記されていることが少なく、ネットで調べても出てこないことが多いです。また、また、日本酒のコクは、純米酒であるか否か、精米歩合がどれくらいかなど、他の要素で充分に推測することができるため、我々消費者側としては、表記されていなくてもあまり問題ありません。もし表記されていた場合は、参考程度に確認するようにしましょう。

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